【セカンドオピニオン】【遺留分請求】【特別受益】適正な代償金支払で希望不動産を遺産分割により獲得し、弁護士立ち会いでの形見分けまで実施した事例

1.相談者様の年代、性別、ご要望等

  • 60代
  • 女性
  • 無職
  • 被相続人:相談者様の父
  • 相続人:相談者様の兄(長男)、相談者様(長女)
  • 遺言書あり
  • 父が「全財産を兄に相続させる」という内容の遺言書を残して亡くなった
  • 父名義の自宅不動産と横浜市所在マンションを相続し、名義を自分にしたい

2.ご相談内容

相談者様は、父との仲は良好でしたが、兄とは昔からそりが合いませんでした。

そのため、兄は、若い頃に実家を出て行き、相談者様は、父名義の実家で身の回りの世話をしていました。ところが、ある時から兄が父の世話をすることになり、介護施設等に入所させることになりました。そのうち、相談者様が父と会うことを拒絶されるようになり、やがて、高齢になった父は病気で亡くなったということでした。

四十九日が明けたころ、突然兄が相談者様の元にやってきて、「全財産を自分(兄)に相続させるという内容の遺言公正証書がある」、「自分が実家不動産を含め、遺産の全てを相続するから、お前は出て行け」と言いました。どうやら、兄は、父を連れて行った後、自分に有利な内容の遺言書を、作成させていたようです。

お父様の主な相続財産は不動産であり、預金の残高はごくわずかでした。不動産は、相談者様が住んでいる自宅不動産、兄が住んでいる自宅、横浜市にマンションの一室がありました。兄は、そのまま遺言執行をし、不動産を含めた全ての遺産を相続してしまいました。

相談者様としては、代償金を支払っても構わないので、遺留分として自宅不動産と資産価値の高い横浜市所在マンションを取得したいと考え、知人から紹介された弁護士に依頼し、遺産分割調停を始めましたが、弁護士との意思疎通や方針に不安を感じるようになったそうです。

そこで、スマホで「遺留分侵害」「セカンドオピニオン」「相続」などで検索し、三輪知雄法律事務所のホームページのメールフォームより問い合わせをしたところ、担当弁護士より返信があり、セカンドオピニオンとして相談にいらっしゃいました。

3.法律相談後の経過

(1)遺留分侵害額請求に関するセカンドオピニオン

当事務所の経験上、遺産相続や遺留分という問題は、被相続人や相手方と相談者様のこれまでの関係性が、相談者様が希望する解決内容に大きな影響を与えるといえます。それによって、取るべきアプローチも大きく異なると思われます。

弁護士により経験も実績も違いますし、当然ですが専門分野や事件処理方針も異なります。
さらに、いったん委任しても、依頼者と弁護士の方針や考え方が合わない場合、双方にとって良い結果にならない場合もあります。

今回、相談者様は、前任弁護士の方針や意思疎通に不都合があるとのことでご相談にいらっしゃいました。担当弁護士は、調停資料や財産資料を拝見したうえで、受任した場合の方針や見解、相談者様への報告方法等についてお伝えしました。

もちろん、当事務所の弁護士の見解(セカンドオピニオン)を採用いただくかは相談者様次第ですし、多角的な検討をするための参考としてご利用いただくことも可能です。

現在、ご依頼されている弁護士の方との関係性が悪化しないように、守秘を徹底するのはもちろんのこと、報告の仕方なども配慮いたしますので、ご安心ください。

なお、当事務所のセカンドオピニオンに関するご相談は、有料(30分当たり5500円、消費税10%含む)となりますので、あらかじめご了承ください。

(2)弁護士の受任

セカンドオピニオン相談で経緯を詳しく伺い、三輪知雄法律事務所へ委任されたいとのことでしたので、費用や見通しをご説明のうえ、委任契約書及び委任状の取り交わしを行いました。

次回の調停からは、当事務所の弁護士が出席することとなりました。

(3)相手方の特別受益

担当弁護士は、前任弁護士から引き継いだ資料のうち、被相続人(父)の預金の入出金明細を調査したところ、亡くなる数年前より、何度も高額の出金や、兄への送金が行われており、結果として預金残高がなくなっていたことが分かりました。

出金や送金はATMから行われていたようですが、被相続人は、晩年ほとんど外出できないような体調で、当然被相続人自身によって手続ができる状況ではありませんでしたし、引き出したお金が、被相続人自身のために使われた形跡もありませんでした。

そこで、当時同居しており、父の通帳を管理していた兄による出金であり、使途等を調停にて追及したところ、兄の代理人は「父と自分との間の覚書がある。父が自身の意思で、自分に贈与を行ったのだ」と反論してきたため、それらの出金は兄側の不当利得及び特別受益に該当すると主張しました。

不当利得とは

不当利得とは、正当な理由なく、他人の財産・労務などの損失により利益を得ること、もしくは利益そのものをいいます。

特別受益とは

特別受益とは、一部の相続人だけが、被相続人から生前贈与や遺贈・死因贈与等で受け取った利益のことです。民法には、特別受益分を、相続財産に持ち戻して相続分を算定することで、共同相続人間の公平を図る規定があります。

(4)当事務所の弁護士の対応

裁判所は、生前の出金等のうち、父から兄に対する送金については、兄の不当利得にあたる可能性が高いとの見解を示しました。

代償金については、兄側は高い代償金額を提示してきましたが、当方からは、諸般の状況から遺言無効の可能性があること、また、他の生前の出金についても不当利得にあたる可能性を指摘したうえで、代償金を下げるよう反論しました

最終的には、相談者様が希望する自宅不動産とマンションを獲得し、当方の遺留分侵害額を超える部分については、相談者様が合意する代償金を支払うという内容で遺産分割調停が成立しました

(5)弁護士立ち会いでの形見分けの実施

調停前から、兄の側は、自宅不動産にある父の衣服や書籍などの遺品を取得したいといういわゆる「形見分け」を強く希望しており、従前の経過から、相談者様と兄の側とで直接やりとりを行った場合、トラブル発生の可能性が高く、解決の必要性もあると判断されたことから、以下に記載したように、形見分けについても双方弁護士が介入して調整いたしました

・調停調書に、形見分け実施の日時や方法等について、詳細に記載する。
・自宅不動産内の父の遺品の写真を撮り、当事務所より兄側の代理人へ送り、事前に希望する遺品を聴取する。
・形見分け当日は、担当弁護士が立ち会い、相談者様同席で、一品一品確認しながら形見分けを行う。

遺品の数が膨大であり、形見分け実施は2日間に及びましたが、無事に完了させることができました。

(6)登記手続

形見分け実施、代償金の支払い後、担当弁護士にて、司法書士と連携し、登記手続を行いました。そして、名義移転の登記手続が完了し、本件解決となりました。

相談者様には、随時状況をご説明・ご報告し、書類の作成などのご協力はいただきましたが、形見分け当日以外、相手方(兄)とは一切顔を合わせることなく、手続は全て完了しました。

4.解決までに要した期間と三輪知雄法律事務所の弁護士費用

三輪知雄法律事務所が解決までに要した期間と弁護士費用は以下のとおりとなります。

解決までに要した期間と弁護士費用

○ご相談から解決までの期間
 ・約1年半程度

○三輪知雄法律事務所の弁護士費用
 ・着手金:44万円
 ・報酬金:【経済的利益】(土地及び建物の価額-代償金)×7.7%
 ・出張日当:別途

※消費税込の金額。実費等は別途。
※費用は、あくまで参考としてお示しするものであり、個別の案件やご相談内容によっても異なりますので、詳細は法律相談の際に担当弁護士までお問い合わせください。

5.三輪知雄法律事務所の担当弁護士からのコメント

三輪知雄法律事務所 
担当弁護士: 平松 達基

出身地:名古屋市。出身大学:名古屋大学法科大学院。主な取扱分野は、遺産分割・遺留分請求など相続全般、立ち退きトラブル、企業法務、クレーム対応など。

親族間の相続トラブルは、根深く、感情的になる場合が多いため、弁護士に依頼することをお勧めします。本件においては、弁護士において被相続人の財産を調査のうえ、調停で、特別受益や不当利得の可能性を指摘し、不動産獲得の代償金を少額に抑えることができました

代償金について

不動産などの財産を現物で受け取る代わりに、他の相続人に支払う金銭を、「代償金」といいます。
適切な代償金の計算については、弁護士へご相談ください。

■解決事例

【相続人が海外在住】【遺産分割協議】【特別受益】海外在住の相続人に対し、交渉の上、特別受益を考慮した代償金支払により遺産分割に合意し、不動産を相続した事例

また、形見分けについては、慣行的な行為であり、それについて法律上明確な基準は存在しませんが、遺産分割の過程において、親族間の関係が悪化していると、当事者同士だけで行うことが難しくなり、いつまでも問題を抱えたままとなってしまうこともあります。
遺産分割・相続問題の解決の一環として弁護士が必要と判断する場合には、事前に弁護士が相手方と連絡を行ったうえ、形見分けに同席する場合もありますので、ご相談下さい。

形見分けの対象となる財産

形見分けは、財産的価値がそれほどない物品を、被相続人の思い出として相続人に提供するものです。
提供される物品が高価なアクセサリー、高価な時計、高価な着物、絵画、電化製品などのように、相当な財産的な価値が認められる物の場合には、遺産分割の対象になると考えられます。

■解決事例

【義父母との交渉】【遺産分割】【形見分け】義父母との遺産分割交渉において、過大な請求を受けたものの、弁護士依頼により形見分けを行い、適正金額で早期解決に至った事例

6.遺留分侵害額請求や特別受益のセカンドオピニオンに強い三輪知雄法律事務所へのお問い合わせ

「遺留分侵害額請求や特別受益のセカンドオピニオンに強い弁護士」へのお問い合わせは、以下の「電話番号(受付時間・平日 9:00~18:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

※この記事は公開日時点の法令等をもとに作成しています。
※個人情報保護及び争点の理解等の観点から、結論に影響がない範囲で事案の一部を変更している場合があります。