【LGBTの相続】【同性婚】【死因贈与】同性パートナーの突然の死亡後、残された遺産をめぐるトラブルについて、法定相続人と交渉し、遺産の一部獲得による解決を得た事例

1.相談者の性別、概要等

  • 50代男性
  • 遺産総額は2000万円(預貯金と株式等)
  • LGBT
  • 子供なし。法定相続人は、パートナーの兄弟のみ
  • 遺言を作成しないまま、突然の死亡

2.相談の概要

(1) 三輪知雄法律事務所に相談前の状態

相談者様は、離婚後、同性パートナーの方と約30年以上も同居していたところ、パートナーが突然亡くなりました。

パートナーには子供がおらず、パートナーの兄に連絡したところ、葬儀はそっちでやってほしいと言われました。
相談者様は、悲しみをこらえて費用を負担し、葬儀をあげましたが、葬儀の席上、兄弟から遺言の有無や遺産の概要を聞かれ、気分を害していたところ、故人の財産は相続人らに返還してほしいとの言われ、葬儀後もパートナーの兄から財産の返還要求が来ております。

相談者様は、生前、パートナーからは全財産は譲ると言われ、生前及び死後に受領した財産がありますが、遺言も残さず亡くなってしまったので、今後の生活について途方にくれて、三輪知雄法律事務所のホームページを通じて相談がありました。

(2) 三輪知雄法律事務所に相談後の状態

依頼者様から委任を受け、パートナーの生前の病状や入院状況などを調査したところ、生前の財産移転については、意識状態もはっきりしている状態であったことが確認できたため、兄に対して生前贈与として主張しました。
パートナー死亡後の財産移転については、本人が死亡していることから、兄が相続権を主張しました。

これに対して、パートナーの日記、メモなど残されていた資料から、相談者様への死因贈与契約があると解釈することができるため、弁護士より、その旨を兄に主張し交渉継続したところ、財産の一部を返還することで最終合意に至りました。

示談書の文言は、三輪知雄法律事務所の担当弁護士が作成し、今回の件の最終解決及び今後、お互い関わらないことを約束した示談書を取り交わすことができました。

3.解決期間と弁護士費用の目安

ご相談の事例において、解決まで要した期間と三輪知雄法律事務所の弁護士費用は以下のとおりとなります。

解決まで要した期間と弁護士費用

○ご相談から交渉成立までの期間:約2ヶ月程度

○三輪知雄法律事務所の弁護士費用
 ・着手金:22万円(消費税含む)
 ・報酬:33万円~55万円程度
 (相手の請求額から減額した金額の20%+税)

※税、実費等は別途。
※費用は、あくまで参考としてお示しするものであり、個別の案件やご相談内容によっても異なりますので、詳細は法律相談の際に担当弁護士までお問い合わせください。

4.三輪知雄法律事務所の担当弁護士からのコメント

弁護士 平松達基 写真

三輪知雄法律事務所 
担当弁護士:平松 達基

出身地:名古屋市。出身大学:名古屋大学法科大学院。主な取扱い分野は、離婚・養育費・慰謝料などの問題、相続全般、企業法務、クレーム対応など。

突然、LGBTや同性婚のパートナーが亡くなり、パートナーの相続人から「預金を支払ってください」と言われたら、動揺して言われた通りの金額を払うと言ってしまうかもしれません。

しかし、そこは「確認してから改めて連絡する。」とし、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

相手が請求する金額が客観的に見て妥当な金額なのか?パートナーから財産を贈与されたりしたことはないか。

弁護士が、パートナーが残した日記やメモなどを参照し、過去の裁判例や諸事情をふまえて調査すると、相談者様の主張が認められる余地もありうるからです。

また、相手に弁護士がついており、相手の弁護士から「相続分としてこの金額を支払ってください。」という書面や電話がきても同様です。「弁護士が言うのだから、言われた金額を払わないといけないのかな?」と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。

相手の弁護士は、相手の意向を汲んだ金額を請求してくることが多く、必ずしも妥当な請求というわけでではないし、相手の弁護士に、自分の言い分を説明しても理解してくれることはほとんどありません。

さらに、当事者同士の話し合いだと、どうしても感情的になってしまい、解決まで時間がかかってしまうことが予想され、そのやり取りは精神的に辛いものですから、早く終わらせたいと相手の言い分を飲んでしまうことにもなりかねません。

パートナー様がお亡くなりなったことは悲しいことですが、残された相談者様の生活保障や守られるべき権利・利益は、ど、冷静な第三者である弁護士から主張すべきです。
相続人に対し、法的な配偶者とはいえないパートナー様がそのような事情を主張したところで、やはり相続人の側は法律上の権利を主張するばかりで簡単には聞き入れないと思われます。

第三者である弁護士が交渉を行うことで、双方にとって、精神的な負担が軽減されることに繋がり、早い解決が望めます。

5.三輪知雄法律事務所のLGBT・同性婚の相続問題に強い弁護士へのお問い合わせ

三輪知雄法律事務所の「LGBT・同性婚の相続問題に強い弁護士」へのお問い合わせは、以下の「電話番号(受付時間・平日 9:00~18:00)」にお電話いただくか、メールフォームによるお問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

※この記事は公開日時点の法律をもとに作成しています。